『夜は短し歩けよ乙女』 / 森見登見彦

夜は短し歩けよ乙女　
森見 登美彦　著

****日本文学**小説****
おすすめ読者年代　高校生以上
恋愛指数　☆☆☆★★　３
暴走指数　☆☆☆☆☆　５
妄想指数　☆☆☆☆☆　５

これはある男の恋の物語である。

ただその男が、偶然を装いながら、
執念とも呼べるストーカー行為を行っていることや、
奇妙キテレツな登場人物だとか、
突拍子もない事件が起こるギャグ漫画さながらの展開だとか、
それを含めての恋物語である。

舞台は京都。
彼女を追う（ほぼ）ストーカーの男。
そして追われていることに全く気づかない女の話である。

************感想(ネタばれ・注意)************
第一章　夜は短し歩けよ乙女
無手勝流（むてかつりゅう）にお酒を飲みたくなった女。
京都の夜。奇妙な人間模様と酒の話。

第二章　深海魚たち
古本市での話。

第三章　御都合主義者かく語りき
学園祭での話。

第四章　魔風邪恋風邪
瞬く間に伝染した風邪の話。

鯉屋の東堂。
「偽電気ブラン」という秘密のお酒を振る舞う李白という老人。
天狗の樋口。歯科衛生士の羽貫。
パンツ総番長。学園祭事務局長。

この物語をなんと表現したらいいのだろう。
ギャグ漫画のようであり、和風ファンタジーでもあり。
とにかく特徴ある語彙の語り口によって世界に引き込まれます。

ただ小説を読み慣れていない人にはかなり辛いかもしれません。