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きっと君は泣く (角川文庫)きっと君は泣く
山本 文緒 著 ; 角川書店 出版 / 1997.7(279p)

****小説**日本文学****
おすすめ読者年代 高校生以上
恋愛指数 ☆☆☆★★ 3
家族指数 ☆☆☆☆☆ 5
女人生値 ☆☆☆☆☆ 5

椿、二十三歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。何もかもが思い通りになるはずだった。しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。美人だって泣きをみることに気づいた椿。弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな人間関係の中で、ほんとうに美しい心ってなんだろう?清々しく心洗われる、“あなた”の魂の物語。 (文庫本背表紙より)

**********本文**********
 椿、という名は祖母が付けた。
 刀で切り落とされたごとく、ぽとりと首を落とすこの花の名前を付けることに、母は反対だったという。けれど、祖母はためらいなく私を椿と命名した。
************************

この小説は「女」を描いている。
山本文緒先生の描く女は、いつでもリアルだ。

祖母の“美人論”。
「いいかい、椿。美人なんていうのは、雰囲気なんだよ。ハッタリなんだよ。いくら形が整ってたって貧乏臭かったり卑しかったりしたら何にもならないんだ。あんたのその僻み根性はどう見ても卑しいよ。心の卑しさはちゃんと顔に現れるんだ」

主人公、椿。
金持ちで美人。

怖いものなどない彼女に、最近落ち込むことがあった。
自分よりも美人でないものの「若さ」にである。

美しいと言う事は才能だ。
そして美しいという才能しかない椿は悩み始める。

美人だって泣きをみる。
I bet you cry someday.

この本には「女」であることを放棄したような女や、
相手が美人だろうが何だろうがとても優しい女や、
プライドが異常に高い美しい女などが出てくる。

山本文緒さんの「女」論を読んで、
自分のことを少し考えてみるのもいいかもしれない。

女の生き方は様々あれども、人生は一度きりなのだから。

************感想(ネタバレ・注意)*************
椿はいわゆる、鼻につく女だ。
でも女達が苛立つのは、彼女の恵まれた環境にではない。

「自分に自信のある女」。
幸せになる事に貪欲で、自分がもてはやされるための努力を惜しまない。
そして「謙遜しない」。
女に嫌われる女、と言うのはそんな女だ。

もちろん椿に女友達はいない。
だからなんだと言うのだ。
仲良しごっこするだけなら男といた方がマシだ。

そんな椿も「若さ」を失い、若さしかない女にエラそうにされたりするのだ。

しかし、美人だからって老いればただの人よ、ってことが書いてあるわけではない。
心を美しくだとか、人間は中身よ、って本でもない。
ブスが読んで、「いい気味だわ、ざまぁみろ」って本ではない。

美人になりたい人。いや、ブスが読んで学ぶべき本だ。

ブスって言うのは、「美人以外の人」のことではない。
「努力することを放棄した人」のことだ。

「美しさ」だけを追求することで幸せは得られるのだろうか。
そんなことはない、・・・・と頭ではわかっている。
しかし美しさは、全てを手に入れられるような気もする。

世界のほとんどの人は、そんなに羨まれるような美貌をもっていない。
だからわからない。

最後の最後で椿は決断する。
人にほめられる為に選ぶのではなく、自分のために選ぶ。

個人的には、「そんな選択しなくても・・・」と思った。
ハッピーエンドとは言いがたい。
しかし、アンハッピーエンドとも言いがたい。
椿という女のひとつの選択だ。

人と違う生き方は、ご親切な人が「ご忠告」下さる。
しかしそれに対してのメリットもデメリットも受け入れて生きているのだ。
いちいち指図するなって言うの。

美人だけど近寄りがたい女と、気安いけれどずうずうしい女だったら
私は絶対前者の方が好きだ。

椿の台詞の数々が辛らつでとてもおもしろかった。
友達に、椿タイプが多いからかなァ。

山本文緒論のつまったこの作品、かなりおすすめです。
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