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悼む人 悼む人
天童 荒太 著

内容キーワード
「家族」 「死」 「別れ」 「泣ける」 「感動」

聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。
七年の歳月を費やした著者の最高到達点!
善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。
(「BOOK」データベースより)

プロローグは、悼む人の目撃情報から始まる。
待ち合わせをした駅で、可愛らしい親友を失った女子高生。
彼女は親友を助けることができなかった罪の意識にさいなまれる。
それは大学生になった今でも変わることはなく。
そんなとき、悼む人に出会うこととなる。

親友の死の現場に佇む若い男。
「彼女は、誰に愛されていたでしょうか。誰を愛していたでしょう。
 どんなことをして、人に感謝されたことがあったでしょうか」と問われます。

その言葉であふれ出た親友の記憶。
若い男は「悼ませていただきます」と祈りました。


物語の語り部となるのは坂築静人(さかつきしずと)に関わりのある人々。

むごたらしい記事を好んで書く雑誌記者、蒔野抗太郎(まきのこうたろう)。
そして悼む人と呼ばれる坂築静人の母である、坂築巡子(さかつきじゅんこ)。
もう一人は、静人とたまたま出会った 奈義倖世(なぎゆきよ)。
静人の“亡くなった人を悼む旅”によって、人生に大きな影響を与えられる人たちである。

静人が“悼む”と呼んでいる行為は、
静人本人には縁もゆかりもない人たちの死を巡る旅である。
その旅は、身近な人たちであっても不可解なことが多い謎の旅。
人の死とは、と考えさせれられる物語となっています。

ちょっと重いテーマなので、元気がない時に読むのは覚悟がいります。
まー、天童荒太さんだしねー。
やっぱりとても考えさせられる本でした。

************感想(ネタばれ・注意)************
天童荒太さんの本は、心のやわらかい場所をえぐるようなテーマが多くて、
ひろりにとっては、読むのに相当の覚悟がいる作家さんです。
今回の本も、以前の本もだけど。
出会うタイミングは「必要なとき」に出会うようになっているんじゃないか?
そう思わずにいられないような本なので。

でも感想を述べるのはとても難しい。
たくさん考えるのも難しい。引き出しに丁寧にしまった記憶が引きずり出されてしまうから。
でもまた読みたくなる本でした。








もう二度とあの人には会えないのだ、という記憶は、
自分の体をバラバラにしてしまうような痛みを伴う。
悲しみではなく、脱力感ではなく、無力感でもなく、痛みだ。

プロローグに出てくる、当時女子高生だった女の子。
なぜあの時、と何度も繰り返される罪の意識。
忘れてしまうことさえできず、ただただ生きるだけ。

死んだ人はもういないのだから。忘れるのよ。
なんて、頭ではわかっていても、もう一人の自分がつぶやくのだ。
楽になろうなんて甘いんじゃないか?と。

人の死はどうしようもない。人は死という病をもって生まれるのだから。
それはわかっている。どうしようもなく当たり前のことだということ。
でも。でも。でも。
みんなが忘れてしまうなら、私は覚えていよう。
それがもし、間違っているとしても、私はやっぱり覚えていよう。

今までの出会いが、私に教えてくれたこと。
人は何もできないから。だれのことだって本当の意味で自由にすることはできないのだから。
だから覚えているよ。助けることも、救うこともできなくても。覚えている。

それが習慣になったころ。ある人と出会った。
「死んだ人を思い出すことは、いいことよ。」とその人は言ってくれた。
お墓に参れなくても、思い出すことで祈っているんだから。
その言葉で、間違っていないんだと肯定された気がした。
思い出すことはいいことよ、そういってくれた人も今はもういないけれど。
私は今日も祈っている。あなたと出会えたことを覚えています。


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