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キッドナップ・ツアー
角田光代 著 ; 新潮社 出版 / 2003.6
****日本文学**小説****
おすすめ読者年代 小学校高学年以上
読みやすさ ☆☆☆☆★ 4
ハラハラ度 ☆★★★★ 1
家族指数 ☆☆☆☆★ 4
kidnap(キッドナップ) : (子どもを)さらう
夏休みの初日、「おじょうちゃん、お乗りになりませんか」と男に声をかけられる。
ユウカイ犯は、ハルの名前を知っている。
なぜならその男はハルのお父さんだからだ。
ユウカイ犯の父と娘は近所のファミリーレストランに向かう。
そこでハルはエビフライのセットといちごババロア、
父は和風ハンバーグのセットとビールを頼む。
誘拐犯の父はファミリーレストランで母に自分の要求を電話する。
しかし要求をのんでもらえない父は、ハルと逃走の旅をすることになる。
角田光代 著 ; 新潮社 出版 / 2003.6
****日本文学**小説****
おすすめ読者年代 小学校高学年以上
読みやすさ ☆☆☆☆★ 4
ハラハラ度 ☆★★★★ 1
家族指数 ☆☆☆☆★ 4
kidnap(キッドナップ) : (子どもを)さらう
夏休みの初日、「おじょうちゃん、お乗りになりませんか」と男に声をかけられる。
ユウカイ犯は、ハルの名前を知っている。
なぜならその男はハルのお父さんだからだ。
ユウカイ犯の父と娘は近所のファミリーレストランに向かう。
そこでハルはエビフライのセットといちごババロア、
父は和風ハンバーグのセットとビールを頼む。
誘拐犯の父はファミリーレストランで母に自分の要求を電話する。
しかし要求をのんでもらえない父は、ハルと逃走の旅をすることになる。
家にもほとんどいない父親と、会話にも困るような関係で
いきなりあてもない旅を始めることになる。
父親の友達に会ったり、旅館に泊まって知らない女の子と話をしたり、
お金のない旅の中で、だんだんと父親とハルの関係も自然なものとなっていく。
ハルと父親のぎこちない旅を描いた作品です。
大人が読むと大人の視点から見られておもしろいと思います。
************感想(ネタバレ・注意)*************
ハルはファミリーレストランで喋ることを必死で探す。
父親が家にいたときだって、話すことがなかったのに
ひさしぶりに会った父親と何を喋っていいかわからない。
小さな旅館に泊まって、おかあさんの作った料理をふたりで思い出す。
ハルはミートローフとちらしずし、おとうさんはコロッケと冷え冷えワンタン。
ハルはクリームスパゲッティと特製キムチグラタン。
お父さんはタコとトマトの入ったサラダ、手羽のカリカリ揚げ、じゃこと油揚げのまぜごはん。
最近はおかあさんが忙しくて料理をしなくなっていたから、味なんてほとんど覚えていない。
ハルはそれをおとうさんになぜだか言えなかった。
子どもというのはたくさんのことを親に黙っているものだ。
なんだか言わない方がいい、そう思うことがたくさんあるのだ。
おかあさんが料理をしないこと、おとうさんといると何を話していいのかわからないこと。
素直な言葉がすらすらとでてくるのは
愛されているという実感さえもたないほど愛されている子どもだけだ。
お金のないおとうさんとの旅で色んな事がすこしずつ変わっていく。
そしてみやげもの屋のガラスに映った自分を見て、あんたはだれ?と言いそうになる。
だんだん薄汚れていく自分を見たら、おかあさんは眉をしわを寄せて自分を見るだろう。
そうしたら自分がもっとも汚らしい子どもになったような気がして悲しくなっただろう。
ただハル自身はそんな自分の姿を見て、そんなに悪くないなと思う。
たのもしくてかっこいい子どもに見えるから。
そんな旅もおかあさんに要求がのんでもらえたことで、終わりを告げられる。
だんだんとおとうさんとの旅に慣れてきたハルは、このまま逃げようと言う。
「ロクでもない大人になる」と言ったハルに対して
おとうさんはぎこちない、それでいてまっすぐな言葉を返してくれる。
おとうさんのユウカイ犯と、クールなハルの物語は、どこにでもありそうな父と子の関係。
ハラハラドキドキという本ではありませんが、気楽に読める本だと思います。
いきなりあてもない旅を始めることになる。
父親の友達に会ったり、旅館に泊まって知らない女の子と話をしたり、
お金のない旅の中で、だんだんと父親とハルの関係も自然なものとなっていく。
ハルと父親のぎこちない旅を描いた作品です。
大人が読むと大人の視点から見られておもしろいと思います。
************感想(ネタバレ・注意)*************
ハルはファミリーレストランで喋ることを必死で探す。
父親が家にいたときだって、話すことがなかったのに
ひさしぶりに会った父親と何を喋っていいかわからない。
小さな旅館に泊まって、おかあさんの作った料理をふたりで思い出す。
ハルはミートローフとちらしずし、おとうさんはコロッケと冷え冷えワンタン。
ハルはクリームスパゲッティと特製キムチグラタン。
お父さんはタコとトマトの入ったサラダ、手羽のカリカリ揚げ、じゃこと油揚げのまぜごはん。
最近はおかあさんが忙しくて料理をしなくなっていたから、味なんてほとんど覚えていない。
ハルはそれをおとうさんになぜだか言えなかった。
子どもというのはたくさんのことを親に黙っているものだ。
なんだか言わない方がいい、そう思うことがたくさんあるのだ。
おかあさんが料理をしないこと、おとうさんといると何を話していいのかわからないこと。
素直な言葉がすらすらとでてくるのは
愛されているという実感さえもたないほど愛されている子どもだけだ。
お金のないおとうさんとの旅で色んな事がすこしずつ変わっていく。
そしてみやげもの屋のガラスに映った自分を見て、あんたはだれ?と言いそうになる。
だんだん薄汚れていく自分を見たら、おかあさんは眉をしわを寄せて自分を見るだろう。
そうしたら自分がもっとも汚らしい子どもになったような気がして悲しくなっただろう。
ただハル自身はそんな自分の姿を見て、そんなに悪くないなと思う。
たのもしくてかっこいい子どもに見えるから。
そんな旅もおかあさんに要求がのんでもらえたことで、終わりを告げられる。
だんだんとおとうさんとの旅に慣れてきたハルは、このまま逃げようと言う。
「ロクでもない大人になる」と言ったハルに対して
おとうさんはぎこちない、それでいてまっすぐな言葉を返してくれる。
おとうさんのユウカイ犯と、クールなハルの物語は、どこにでもありそうな父と子の関係。
ハラハラドキドキという本ではありませんが、気楽に読める本だと思います。
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