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林真理子 著 ; 小学館 出版 / 2003.10
****小説**日本文学****
おすすめ読者年代 20代以上
恋愛指数 ☆☆☆★★ 3
ドロ沼度 ☆☆☆☆★ 4
幸せ指数 ☆★★★★ 1
ドラマ原作になったこの本。
大手企業に勤める33歳独身OL奈央子は微妙な年頃になっていた。
大手の企業で結婚なんていつでもできると思っていたはずなのに。
決して容姿が悪いわけではなく、どちらかといえばいい線のはず。
ファッションにも手を抜かず、商社に勤め、それなりの出会いもある。
それなのになぜ結婚できないのだろう。
人のために嫌な役回りをつとめることもある。
後輩にも人気がある。
給料だってかなりいい金額をもらってる。
そのお金で自分を磨くのも忘れてはいない。
間違ったことなど何もしてないはず。
それなのになぜこの年になっても結婚していないのだろう。
帯には「まさに、恋愛ホラーともいうべき新ジャンルを確立した衝撃の長編小説。」とある。
本屋でこの本を見たとき、これまた大げさな文句だと思った。
ドラマの奈央子は爽やかで、黒沢君との年齢差のある恋ばかりでなく、
人のために動いてしまう行動力や、まっすぐな生き方が描かれていた。
たしかに、この本の中にもその人情味溢れるキャラクターは描かれている。
しかしそれ以上に33歳という微妙な年頃の、
揺れ動く気持ちや、心の中にある駆け引き、ずるい気持ちは
これでもか!と言うくらい生々しく描かれているのである。
ドラマにあったとおり、お持ち帰り、お見合い、不倫、ドロ沼の順で進んでいくのだが、
その進み方はドラマのように「爽やか」な奈央子ではない。
ドラマを見て原作を読むときは、
スカッとする33歳独身OL像をイメージして読んではいけない。
女の微妙な心理描写や心の中の呟き、ドロドロと読みたい人向けだ。
林真理子さんはさすがだなと思いました。
頭でわかってる、それでも譲れない気持ちがある。
それは性とも言うもので、頭より体が先に動く。
プライドと妥協の狭間で揺れ動く気持ちをここまで書くか。
ハッピーな恋愛小説を!と思っている人は読むべきではありません。
最後のどんでん返しに、なんだか暗い気持ちにさせられました。
まさに帯の通り「恋愛ホラー小説」でした。
************感想(ネタバレ・注意)*************
ドロドロしてる。
確かにドラマのanego像もここにはある。
しかし、本当のリアルな商社に勤める33歳独身女性が、
あんなに爽やかなだけでいるはずないのだ。
要領よくさっさと結婚して寿退社、その後優雅な商社夫人となり、
海外赴任先でも時間とお金をかけて「セレブ」と呼ばれる生活をしている人もいる。
奈央子だって見た目は悪くない。
それなのになぜだがいまだ結婚しないままOLを続けている。
商社には派遣社員として、努力もしないで社内で働ける環境があり、
そのうち若さを生かして商社マンと結婚する女がいるのだ。
今更妥協して人がいいだけの男となんて結婚できない。
オシャレも忘れてお局様になって、同僚と旅行に行くことだけが趣味の先輩。
そんな風にはなりたくないと思う。
それなのに結婚するには譲れないラインがある。
どんどん年老いていくと言うのに。
ドロドロとした気持ちが心の中にある。
それでも自分の間違っていると思うことはできない。
ちょっと妥協してちょっと見ないふりすれば
人から羨まれる生活が待っているのはわかるのに。
ドラマでは不倫の後、またもや黒沢君と微妙な恋愛モードになるのだけれど、
原作には黒沢君はそんなに出てきません。
年下クンとして割り切った役柄で出てきます。
そして原作の最後、そんなのありかよ・・・・と思うどんでん返し。
奈央子はドロドロした感情を持っているけれど、
人としてはできるだけ善良な選択をしている。
それなのに、最後はハッピーエンドにならない。
人から見てそれなりに幸せな生活が待っているはずだったのに、
沢木さん(不倫相手)の奥さんである絵里子の行動によって
自ら幸せを手放す結果となります。
まぁ・・・でもある意味ハッピーなのかしら。
人が見て幸せと思うことが、本人にとって一番大事なことだとは限らないしね。
本屋でこの本を見たとき、これまた大げさな文句だと思った。
ドラマの奈央子は爽やかで、黒沢君との年齢差のある恋ばかりでなく、
人のために動いてしまう行動力や、まっすぐな生き方が描かれていた。
たしかに、この本の中にもその人情味溢れるキャラクターは描かれている。
しかしそれ以上に33歳という微妙な年頃の、
揺れ動く気持ちや、心の中にある駆け引き、ずるい気持ちは
これでもか!と言うくらい生々しく描かれているのである。
ドラマにあったとおり、お持ち帰り、お見合い、不倫、ドロ沼の順で進んでいくのだが、
その進み方はドラマのように「爽やか」な奈央子ではない。
ドラマを見て原作を読むときは、
スカッとする33歳独身OL像をイメージして読んではいけない。
女の微妙な心理描写や心の中の呟き、ドロドロと読みたい人向けだ。
林真理子さんはさすがだなと思いました。
頭でわかってる、それでも譲れない気持ちがある。
それは性とも言うもので、頭より体が先に動く。
プライドと妥協の狭間で揺れ動く気持ちをここまで書くか。
ハッピーな恋愛小説を!と思っている人は読むべきではありません。
最後のどんでん返しに、なんだか暗い気持ちにさせられました。
まさに帯の通り「恋愛ホラー小説」でした。
************感想(ネタバレ・注意)*************
ドロドロしてる。
確かにドラマのanego像もここにはある。
しかし、本当のリアルな商社に勤める33歳独身女性が、
あんなに爽やかなだけでいるはずないのだ。
要領よくさっさと結婚して寿退社、その後優雅な商社夫人となり、
海外赴任先でも時間とお金をかけて「セレブ」と呼ばれる生活をしている人もいる。
奈央子だって見た目は悪くない。
それなのになぜだがいまだ結婚しないままOLを続けている。
商社には派遣社員として、努力もしないで社内で働ける環境があり、
そのうち若さを生かして商社マンと結婚する女がいるのだ。
今更妥協して人がいいだけの男となんて結婚できない。
オシャレも忘れてお局様になって、同僚と旅行に行くことだけが趣味の先輩。
そんな風にはなりたくないと思う。
それなのに結婚するには譲れないラインがある。
どんどん年老いていくと言うのに。
ドロドロとした気持ちが心の中にある。
それでも自分の間違っていると思うことはできない。
ちょっと妥協してちょっと見ないふりすれば
人から羨まれる生活が待っているのはわかるのに。
ドラマでは不倫の後、またもや黒沢君と微妙な恋愛モードになるのだけれど、
原作には黒沢君はそんなに出てきません。
年下クンとして割り切った役柄で出てきます。
そして原作の最後、そんなのありかよ・・・・と思うどんでん返し。
奈央子はドロドロした感情を持っているけれど、
人としてはできるだけ善良な選択をしている。
それなのに、最後はハッピーエンドにならない。
人から見てそれなりに幸せな生活が待っているはずだったのに、
沢木さん(不倫相手)の奥さんである絵里子の行動によって
自ら幸せを手放す結果となります。
まぁ・・・でもある意味ハッピーなのかしら。
人が見て幸せと思うことが、本人にとって一番大事なことだとは限らないしね。
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