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天国の本屋―うつしいろのゆめ天国の本屋―うつしいろのゆめ
松久淳+田中渉 著 ; 新潮社 出版 ; 2004.9
****文学**日本文学****
おすすめ読者年代 高校生以上
家族度数 ☆☆☆★★ 3
感動指数 ☆★★★★ 1
感涙指数 ☆☆★★★ 2

天国の本屋の続編。
主人公のイズミは結婚詐欺師。
結婚詐欺を成功させて、自分の美貌のために使わなければ。
切羽詰った29歳。

今度の獲物は今までで一番の「大物」。
そのためなら汗ばんだ手で肩を抱かれようが、
今時それはないだろう?というような
アロハシャツのペアルックにも我慢してやる。

心の中で毒づきながら、どうかバレませんようにと願いながら・・・
「この人、結婚詐欺師ですよ」
そう、そんなことを言ったりする奴が現れませんように・・・。

え?
振り返るとアロハを来た初老の男が立っている。

イズミの経歴を次々と口にするアロハの初老男。
今まで起訴処分には至ってないが、検挙6回と言う事まで知っている。

結婚詐欺かそうでないかを言い争うところに
別の男が近づく。

いきなり政治犯の男が現れ、
フィアンセの代わりにイズミが連れ去られそうになった時、
イズミは意識を失う。

目が覚めると、そこにはアロハの初老男。
探偵か何かだろうと思っていたその老人の名前はヤマキ。
本屋だと言う。

三流の結婚詐欺師のイズミに
成功しない結婚詐欺をするより、いい仕事があるという。
立ち退きをさせないといけない物件の家のヘルパーとして働き、
許可証にサインをさせろと言う話。

断ろうとしたイズミだったが、報酬額を聞いて引き受けてしまう。
10億円くだらない物件の1%が報酬だという。

イズミがヘルパーに入った家には、偏屈そうな老人。
そしてひとりの若い男。

報酬のため、イズミはヘルパーをすることに決めたのだが。

恋愛小説と言うより、家族ものの小説です。
短い話だと思うので、比較的読みやすいと思います。

************感想(ネタバレ・注意)*************
前回の作品よりは、少し無理がある設定のような気がしました。
「ん?どうなってんだ?」と思うと感情移入しづらかった。

ただその設定をあまり考えなければ、おもしろく読めると思います。

イズミは昔父親に家を出て行かれたことがあり、
ヘルパーに行く家の老人はその父親に関係のある人物です。

主人公のイズミには「天国」のことを伏せたまま、話が進みます。

タイトルの「うつしいろ」と言うのは露草の青色の呼び名です。
儚く消えてしまいやすい青色。
光に水に弱いその青色は消えてしまうので、
染物の下書きに使われることがあります。
消えてしまうはずなのだけれど、
なぜだか消えずに残ってしまうことがある。

儚い「うつし色」。物語を読み終えた時にその色の意味がわかります。

その家にいる若い青年との恋があるわけではないので、
同じ様な作品だと思わずに読むほうがいいと思います。

今回作中に出てくる絵本は『スーホの白い馬』。モンゴル民話です。
それと『むく鳥のゆめ』です。
これは『ないた赤おに』と同じ著者の作品になります。

絵本が読みたくなる本だなァと思いました。
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無題
こんにちは、はじめまして。栄太と申します。
1作目の天国の本屋を読んだのですが、まだ2作目は読んでいないのです。2作目の方も読んでみたいですね。
ネタバレ部分はもちろん読んでないです。
ちなみに、映画の方を観てその記事を書いたので、リンク・TBさせていただきました。
えいだ URL 2006/09/09(Sat)13:23:40 編集
Re:えいだサン
はじめまして。TB、リンク、ありがとうございます。
映画の感想を読ませていただきました。
友達が「竹内結子が好きになった」と言っていた映画だった事を思い出しました。
こちらもTBさせていただきます。
【2006/09/09 19:04】
無題
こんにちは、またまたおじゃまします。
ひろりさんの感想を読んで、早速、「うつしいろのゆめ」も読んでみました。土日、電車の中で読み終わってしまいました。
1作目の雰囲気を残しつつ、主人公は女性に変わり、朗読も中盤以降にさしかかるまで出てこないなど、ちがうところもありますが、絵本がやっぱり重要なカギになっているところなどは前作をひきついでよかったです。
むく鳥の話はまたまた悲しくなってしまいましたが、「ないた赤おに」の作者と同じと聞いて納得。浜田広介さんという方なのですね。
僕も絵本が読みたくなりました。
えいだ URL 2006/09/12(Tue)00:37:11 編集
Re:えいだサン
返信遅れました。
コメントありがとうございます。
『ないた赤おに』は絵本ではありますが、
文字も多めですし、たくさんの絵描きさんによって本が出されています。
どこの図書館でもあると思うのでぜひ手にとってみて下さい。
【2006/09/16 18:55】
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